大学院生の引きこもりが3年かけて卒業を目指す日記

なんとか卒業して社会人になってしまったのでタイトルどうしようか検討中。大学時代の専攻は有機化学のすみっこ、今は混ぜ物系高分子材料メーカーの新入社員です

研究室には2種類の女の子が必要である。

研究室には2種類の女の子が必要である。

助教の弁。

研究室運営を円滑に行うにおいて、女子は2人欲しい。しかも以下に示す2タイプ欲しい。

  1. 今の私のような、ちゃきちゃきしていてバリバリ実験をこなして研究を回してくれる人。
  2. 庇護欲をそそるような、弱そうでかわいい子。(でもちゃんと実験はしてほしい)

事実、女性は飴なのだから、女性も飴として生きたほうが生きやすいことよ。持っているものは利用しましょ、とのこと。

 

以下これに関する感想とか

 

 

めっちゃ分かる

まず、めっちゃ分かるねん。だから研究室は女子を優先的に取るのだなぁ。多少バカだろうが女子を1人は入れたいと言うのだなぁ。なるほどね、野球部に可愛い女子マネは必要なのだなぁ。

 

だってさぁ、例えば私がB4のときとかさぁ、1個上の女の先輩2人いたけど、どちらも超癒し系で超可愛かったから、先輩がたに「すごいね」「えらいね」って言ってもらうために研究してた面あるもん。「遅くまで残ってて偉いね」「沢山実験してすごいね」って言ってもらって超々嬉しかったもん。超モチベーションだったもん。玲さんとか、私が話しかけるといつも褒めてくれたから、なんだか疲れた日にわざと玲さんに話しかけに行って褒めてもらってたりしてたもん!

私でさえそうなのだから、いわんや男子学生をや、ってことでしょ?そうだよね分かるよ分かるよ分かってしまうよ。

 

でも私はいわゆる後者のムーヴはやりたくなくて。だって庇護するは馬鹿にするとセットだから。お前らなんかに庇護されねえぞ!お前らなんかに馬鹿にされねえぞ!お前ら馬鹿にすんなよ!お前らより圧倒的実験量で圧倒して尊敬を奪ってやる!!

と思って毎日アホみたいに実験してきた。

でも実際生存戦略として、特に新人の時は、後者の、庇護欲をそそられる女の方が楽。だから実際B4時は少し意識して庇護欲タイプの女として振舞っていたような気がする。めちゃくちゃ遺憾だしめちゃくちゃ悔しかったしストレスだったけども。

でも私は、女だからって採用されたと思われるのは非常に悔しかったし嫌だったし嫌だった。実際そうなのだけれども。ぶっちゃけ私男子学生なら落とされたんじゃないの?必修単位まだ残っていたし。

私は、ずっと、『女史』と呼ばれる存在に憧れていて。奥山真理恵氏のような、化研に何人かいた先輩のような。でも私少なくとも学部1年次はそこまで賢くなかったし、賢くふるまえるような女子力も無かったし、嗚呼私は前者の女にはなれない、と絶望して学部2年の前期引きこもったところある。

私は、女子学生だからって気負いすぎなのだろうか。変に気負って勝手につぶれているのだろうか。

村上先輩にたまに言われたのですよね、お前は間違った理想を掲げて、それに届かないからと悲しんでいる、と。

 

M2になって、というかM3になってそろそろ年次に伴う実験量と実力で他の学生を殴れるようになってきて、見方によってはそろそろ『女史』と呼ばれてもおかしくないんじゃない?とようやく自分で認められるような実力がついてきた。

それは本当、自己肯定感に一役買っている。

 

そう、私は庇護欲をそそられる女のポジションにはなりたくない!!でも生存戦略として楽なことは知っているからどうしても必要ならやる!!でも必要とされない組織に出来たら居座りたい!!!

 

 

男社会だと、女子ってどうしても異分子だから、目立たないようにぽつんと存在することってなんだか難しいんですよね。

 

 

私は後輩指導が好き

私自分で認識していなかったのだけれど、後輩としての私よりも先輩としての私の方が好きらしいのね。今の私はとても好きだもの。私後輩の面倒を見るのは好きだから、4年生のJCEプログレは半分以上添削した。M3にもなるとようやく、新人のB4なんて明らかに下なんですよね。少なくともあと1年で君たちに抜かされないだけの実力は付けてきた自信はあるよ、と堂々と言えるレベルの差がついているというか。なので全力で指導するし、私が持っているスキルを余すことなく伝授したい。来年いなくなるしね。

JCEは、Wくん、Kくん、Iくん、Hくんの4人を添削した。正直しんどかった。正解が分からん。それでも「私の正解はこれだと思う」を示すことが彼らの為になると思ってやった。彼らも正解が分からないしね。

プログレは、まずIくんの文章があまりにもひどかったので、「こんなの先生に添削させるのが忍びない!」と言って添削を奪い取った。まだましな構成にしてから先生に添削させた。あと想定質問もいっぱい考えてやった。

それからS君のはほぼ私が書いた。本番3日前に他の先輩に添削を頼んでいた文章を横から読んだら、あまりにも載せて欲しい情報が載っていなかったので、「次は私に見せて」と言って私が添削した。ほぼ書き換えるレベルでバックグラウンドを書いた。あと1週間あるならもうちょっとゆっくり色々と考えさせたかったが、あと2日なのでしょうがなく私が書いた。それから本当はもう1回上がってきたものを添削して、もうちょっといい文章にしたかったが、まあ時間切れだったな。ほぼ私が書いちゃったけど良かっただろうか…。いやでも半分直下みたいなテーマだし、私が添削するべきだったよね。

あとK君は素のプログレの出来は良かったので、でも彼の研究自体に私は結構な興味があるので、プログレ前日に呼びつけて、私がプログレを読みながらいろいろな質問をした。彼はきちんと答えてくれた。落ち着いて応えらえていてとてもよい。私は「今した質問のうちどれかを明日するね」と予行演習を終え、実際本番でどれかの質問をした。

B4のプログレは初回なのだから、無駄に恥をかかせるべきではないと思っていて、むしろ自信をつけさせるべきだと思っていて、質問を受けて答えるということのデモンストレーションを行うべきだと私は考えている。本当は全員分この事前質問渡しの会はやりたかったのだが、さすがに7人分は時間が無いよね。

 

 

助教先生は見てくれている

で、この間これらの行動を助教先生に感謝されまして。

いやめっちゃ嬉しくて。もう助教先生がみていて分かっているならもう何でもいいや、と思うくらい嬉しかった。

 

私、上記以外にも、とっても色々と意識して後輩を褒めまくっていたんですね。それがM3女子たる私の仕事だろうと思っていたから。後輩に自信をつけて調子に乗ってもりもりと研究をやってくれるようにするのが私の仕事だと思っていたから。

意識して飴をやりまくっていたのですよ。

元から飴と鞭なら鞭をするのって本当に得意じゃなくて、昔から本当に得意じゃなくて。「まあ鞭は助教とかY氏とか他の人が与えてくれるっしょ!」と思って、もう飴を与えるのに全振りしていた。まあ書類添削は真っ赤にして返したが、それも愛ある添削ですよ。添削の前にとりあえず3文かけて褒めることは意識してやった!

練習実験で新人を4人も指導して、それはとにかく大変で、まず4人に実験を回させることが本当に大変だったのだが、その最中も意識してことあるごとに褒めた。洗いこみの手つきが上手だね、ドラフトをきちんときれいにしてから帰って偉いね。きちんと洗い物していて偉いね。きちんと考えながら実験をやってくれてありがとう、分からないところを分からないと聞いてくれてありがとう、それはとっても助かっているし(こっちも教え漏れが発生してしまうので)、とてもいい能力だよ。とかとか、色々褒めたつもりなんです自分でも。いや、忙しすぎて細かいとこ覚えていないけど!とにかく意識としてそうしようとは思っていて!

だから、私がやりたくてやっていたとはいえ、それらの影の努力を、助教先生がきちんと見てくださっていて、そして感謝していると知ったら、もう天にものぼる嬉しさですよね。

 

そう、だから、私は後輩にとっての、「きちんと見てくださる先輩」になってあげたくて。

実際研究って孤独なんですよ。やっぱり最終的には自分で切り開かないといけないから。でも、ちゃんと見てる人は見てるから。それを糧に、孤独に頑張るしかないのです。それがモチベーションになると、私は前の助教先生とか今の助教先生で知っているから、私もその系譜の一人になりたいのです。

 

私なんてまだまだだし、そういう私の理想とする先輩になれているか分からないけれど、それでもそういう先輩を理想にはしたいし、それを目標に毎日淡々と過ごします。

 

 

 

言いたいことべらべら言っただけだが、本日は以上。