大学院生の引きこもりが3年かけて卒業を目指す日記

東京の大学院で毎日楽しく実験をしています。うっかり留年が決まったので3年で卒業できるよう頑張ります。専攻は有機化学。構造有機化学、合成有機化学、遷移金属触媒反応、超分子、ロタキサン。お酒と地下アイドルとシュミレーションゲームが好き。twitter:https://twitter.com/ch2cl21?s=09/

私は博士に向いていない。

私は博士向いていないと思うんですよね。私は修士が向いている。だから万一来年内定が得られなかったとしたらもう一回留年する。

 博士に求められる力は「そもそも何をやるかを自分で生み出せる力」だと思っています。私にはその力は無いし、無い人間にも技術職の職はあると思って就活をしています。

 

 私が昔書いた増田(はてな匿名ダイアリーの記事)についたトラバを全文引用します。

https://anond.hatelabo.jp/20201004145252

大学での研究に関わる者です。私の主観に基づいた拙文ですので軽くお読み捨ていただけると幸いです。

まず、研究に向かない、ということは全く恥ずかしいことではないです。

アカデミックな研究の場合、私の主観では適性がある人が1割(最終的には自分一人で研究ができる人)、可もなく不可もない人が7割(最終的には誰かが道筋を決めてあげれば研究できる人)、適性がない人が2割(最後までかなり細かく指示を出さないと研究ができない人)ぐらいです。

大学や研究室によってこの割合は変わるのでしょうが、いままで居た大学で研究に適性があると思った人はやはり1割前後ぐらいでした。(東大でもそうでした。)

で、この適性がある1割というのは、頭の回転の良さや思考の深さではなく、その人の性格によってほとんど決まっているように感じます。

その性格としては、図太く、楽観主義的で、かつ超強烈な自我をもっている人がほとんどです。

大学での研究の目的が今まで人類が知らなかった知見を提供することである以上、多数の批判に晒されながら先を越されないように自分の主張を通さないといけないため、そういう人間だけがサバイブするのかと考えます。(ちなみにお世辞にも良い性格といえる方は少ないです。本当に。)

また企業の研究職に向いているかどうかですが、誰かの立てた道筋があれば研究できる人になれれば間違いなく活躍可能です。(というより修士卒はそれが求められているようです。企業の求めたミッションに沿った研究ができる人間が欲しいようなので)それは知識と経験でできるようになります。これができなかった方(適性がない人)たちは言語技術(自分の意見・考えを言語化する能力、相手/書物の意見・考えを理解する能力。巷で言うコミュ力ではなく)があまりにも低い方たちでした。ちゃんと自分の考えを言語化できるあなたなら問題なくできるようになると思います。

とりあえず研究のテクニックを学ぶ、という気持ちで研究室に行ってみてはいかがでしょうか。それは研究職以外でも役に立ちます。また、仮に研究職は絶対嫌だとなっても、何も恥じることはありません。あれは労力の割にはリターンが少ないかなり頭おかしい行為ですので。まっとうな感性の持ち主であれば普通嫌になります。

以上、ご自愛ください。

 

 

私、最終的な研究上の目標は外部に決めてほしいのです。教授や上司や会社に決めてほしいのです。そして、それはそんなに悪いことではないと思っています。修士はそれでいいと思っています。

私が大学院で「どうしてこんな研究をやってんだろ」と思った時の心の支えのひとつには、「まあ先生が作れって言ったしな。」があります。割合としてはすごく大きいです。「こんなクソみたいな何の役に立つか分からないものを作っても、まあ先生が喜んでくれるならそれでいっか」と思ってやってきました。これが自分で決めたテーマだと、多分「そもそもこんなテーマでよかったのだろうか」と悩んで病むと思うんです。

 

 他の分野を全く知らないから何とも言えないのですが、院生の研究でも「研究テーマを見つけるまでが8割」みたいな分野って多分あると思うんです。特に文系の研究はそういうイメージがあります。一度文学部の友人が卒業研究をどうやったか聞いたことがあるのですが、研究テーマを決めるのがゼミで、毎週「こういうことをやりたい」ということを発表して、それの修正とか無理そうだからそもそもの変更をして、大体10月くらいに方法論まで固まって、後は実際に作業を行うのだと言っていました。私には多分それは出来ない。「こういうことをやりたい」が多分出てこない。出来る人を本当に尊敬している。

 有機化学なんてゴリゴリの実験系の分野なので、ラボに入ってすぐに教授からテーマを与えられて、最初の方は教授からやり方も指定されて、まあ修士1-2年になれば割合方向性はこっちが勝手に決める(教授には許可を取る形になる)に近くなっていく。その程度なら修士の2年間でどうにかできるようになってきたので、それで許してほしいのです。1からテーマを創出することは私には苦痛なのです。「○○のような特性を持つ化合物を作る」くらいの目標は外部が決めてほしい。

 

 高校2年生の総合的な学習の時間に行った研究のまねごとが私にはすごく苦痛で、あの経験から私は博士に向いていないと判断している。博士にはあれを楽しく行う能力が必要なのだと思う。あれを楽しく行える人間が、新しい研究分野を生み出せるのだと思う。私はそれは出来ない。少なくとも17の私にも今の私にも出来ない。それでもお給料が欲しい。職が欲しい。

 高校時代の総合的な学習の時間は、7月までに行いたい研究テーマの候補をいくつか挙げて(その時点でものすごく苦痛)、その研究を行うためにはどのような方法で行えるかを2学期に考え(これもノウハウが無い。苦痛。)、冬休み~1月に実行し、2月に報告書としてまとめるという形式でした。

 いやーもうこれが本当にできなくて。思い出すのも黒歴史ですけどなんか適当に調べ学習して無理やり提出したような気がします。本当に苦痛でしたね。不登校になりかけましたね。

 自由研究とかもものすごく苦痛でしたね。だからやったことないですけど。

 大学や高校での学生実験レポートが苦でなく本当に楽しかったのは、目標ははっきりしているからです。どんな実験を行うかは学校が指示してくれるから楽しく書けたのです。

 

 

ちなみに大学時代にうっかり化研(化学研究部)に入って、2年生になるときになぜ辞めたかって、研究テーマを生み出すということが苦痛で苦痛で仕方がなかったからなのを思い出した。それが苦痛すぎて大学生活を投げ出して半年引きこもった。私は研究テーマを生み出すということにアレルギーを持っている。ノウハウが分からない。正直これで企業に行って働けるか?大丈夫か?

私が辞めた後の同級生はどうやって研究テーマを編み出したのだろう。凄いなぁ。やり方を教えて欲しいなぁ。

 

 

もし今高校時代に戻ってやるとしたらどういうことを研究テーマにするかな。

まずね、研究テーマを生み出すためには周辺分野をある程度調べる必要があると思うのです。そうでないとまず先行研究で行っていないことが何だか分からないと思うの。私が行う研究に価値があるかどうかが分からないと思うの。

あとね、こういうのは方法論から逆算するべきで、だって高校生が使える研究手法は限られているのだから、例えば高校生が今私が行っているような有機合成実験を行えない。

 せっかく有機化学を専攻しているのでそれに関連して、高校生には何ができるかしら。でもこれをやった高校2年生の秋にはまだ有機化学を学習していないのですよね。うーん、まあそこには目を瞑って高校程度の化学の知識はある前提で考えるが。うーーーん。

 いやー、でも設備の無い高校生が理系の研究テーマを行うことは無理があると思うのよなぁ。多分文系のゼミみたいなことをやらせたいわけでしょ?でも文系のゼミにもある程度ノウハウとかあるわけでさ、全くの無から生み出すの無理に等しいのだけど。うーん。

 こういう時は過去の前例を参考にすればいいと私は大学院で学んだ。確かに高校生の私には前例を参考にするというノウハウは不足していたと思う。手元に無いから分からないので同級生が行っていたことの記憶を参考に考えることにする。うーーーん思い出せない。

 だって化学の面で言ったらたかが高校生が思いつくような研究はとっくに先行研究として行っていると思う。

 駄目だ投げ出そう。25歳の私にもこのコンプレックスは解消できなかった。悲しい。

 

 というか理系で考えたからダメだと思った。やはり文系の学問の方が学生には設備的に扱いやすい。

 こういうのは既存の学問に乗っかるのがいいのだ。今なら文化人類学とか社会学に興味があるから、その研究ノウハウを調べて(多分初心者向けの本はあると思う)、そのやり方をトレースしよう。上野千鶴子氏の著書は読んだことがある。あの辺の学問のまねごとをやりたい。

 でも高校時代に「文化人類学」も「社会学」も知らなかったなぁ。

 

 

 

 

 

母は、あなたは組織の歯車タイプで、リーダータイプにはなれないが、歯車だって組織に一定数は求められているのだから、就活ではそこを狙いなさいと言う。時代とともに段々求められなくなっているのは事実だが、組織の全員がリーダータイプでも破綻してしまうのだから(本当か?)、あなたみたいな自分の意志の薄いタイプだって求められているはずよと母は言う。それを心の支えにして就活をしている。私みたいな人間でも組織は必要としてください。お願いします。

 

 

グダグダ書いたが、私は博士に向いていない、と言うことと、それでも技術職で就職したいということを言いたかった。推敲せずに上げる。