大学院生の引きこもりが3年かけて卒業を目指す日記

なんとか卒業して社会人になってしまったのでタイトルどうしようか検討中。大学時代の専攻は有機化学のすみっこ、今は混ぜ物系高分子材料メーカーの新入社員です

実験依存。

分かった、私は実験依存症なんだわ!

 

 

4月の前半2週間、ものすごくイライラしていて、不機嫌で仕方なくて、家族にご迷惑ばかりかけていたのだけど、ここ1週間は比較的精神状態がよろしくて、なぜだろと思っていた。おそらく満足いくくらい思いっきり実験が出来て機嫌がいいのだ。

 

4月の前半は、やれ練習実験だ文献紹介だで全然自分の実験が出来ていなかったのがストレスだったのだ。

(まあ一般に、新しい生活や、後輩指導や、自分の仕事が進まないことはストレス源となると考えられるが。)

 

 

 

実験をやっている間だけが、私の存在に疑問を抱かないで済む。

実験をやってい間だけ、私が役に立っていると思うことが出来る。

斎藤先生のお役に立つことが、今の私の存在意義である。

 

――過酷で役立つ仕事は、自分の存在に疑問を抱かないためのよく効く麻酔です。
宝石の国』1巻、ルチルがシンシャを指して言う言葉であるが、私の座右の銘のひとつである。
 
 
 
なんだか家に帰ると、また学校に行きたくなくなるような気がして嫌なんだよね。だったら帰らなければいいじゃん?みたいな。
今日は泊まりこんで3晩目である。ぼちぼち体から臭いにおいがするのがしんどい。
研究棟の地下には運動部用のシャワーがあるのだが、昨今の緊急事態宣言を受けて使用中止になってしまった。
風呂に入りたい、だけがまあ不満点かな。
でも、私引きこもっていた時MAXで3週間風呂に入っていなかったけど、体中のにおいがやばくなるだけで別に死にゃあしなかったから、まあ大丈夫でしょ。
 
 
 
23時に終わるように実験計画を立てると、終わるのが12時とか1時とかになってしまう。
最後1-2時間は後片付けにかかってしまうことをいつも計算に入れられない。
 
 
 
 
全国には私みたいなラボ畜や、私以上のラボ畜がいることを信じているよ。
 
 
 
こういう依存症的な思考回路って、私はいっそ楽なのですけど、周りには悪影響なのでしょうか。腐ったみかんみたいな。それならば改めるかもしれないインセンティブが沸くのだけれど。
 
 
 
私は躁鬱で、きっと今は立派な躁期なのだ。きっとそう。3日も研究室に泊まり込んでぴんぴんしているなんて躁にちがいない。
深めの鬱が明けると、大抵は躁がやってくるよね。
あと春だからね。私は基本春夏は躁だし秋冬は鬱だよ。こういう女性多いと思うけど。
 
 
 
 
話変わるのですがね、6月に学会に出させていただくことが決まったんですよ。
いや、私の研究テーマは新規性が低いので、成果が出たところで大した成果ではないことは分かっているのですけど、参加基準ゆるゆる学会になら出れなくもないっぽいので、出ることとしました。
だからテンション上がって、こんなに実験しているのかもしれない。
 
実際、今は原料合成の段階なんですよ。いや、合間に条件検討もしているけれど。
原料合成って時間ばかりかかってでも頭は使わないから疲れないんですよね。
 
 
 
私の研究テーマは論文化するのだろうか。先生は論文化するつもりがあるのだろうか。
私としては、この先同様の研究を続けたとして、論文化するビジョンが浮かばないのだけれど、先生はどのような方向性でこの研究を纏めるつもりなのだろうか。
いや、先生はあんまりそういうことを考えて研究を進める人じゃないだろうしなぁ。
とりあえずやりたいことやってみて、成果っぽいのが出てからどうまとめるか考える人に思える。そして私は別にそれでも悪くないと考えている。私のモチベーションが上がらないだけだ。
 
 
 
私は修士だし、結果出さなくても卒業できるし、論文化のためのデータ集めとかだるすぎてやりたくないし、私の成果の論文化には全然こだわっていなかった。
しかしうっかりM3だし、論文を書けるものなら書いてもいいのかもしれない。
 
 
 
私は今の成果だけでは論文化できるとは到底思えないし、そして論文化のためのビジョンが分からないから、論文化するためにはどのようなデータが必要かとか、どのような実験をやる必要があるのかが全然分からない。
「なんかいい感じのもう一ネタ」とか言われそう。
うーん?
 
 
私としては反応開発の基質適用範囲の展開のように、ロタキサン合成反応の適用範囲の拡大が使命だと思って研究を続けているが、この使命が新規性が低いことは知っている。10年前ならいざ知らず、きょうびそんなレベルの研究では大したインパクトファクターは頂けないことは知っている。私が名前を知らないような小さな雑誌に載らなくもないくらいのインパクトしかないことは分かる。
最近のJACSとかなんかすごいもんね。我々がどんなちんけでちっぽけな研究をやっているかが思い知らされるから、あんまり見たくなくなるもの。
 
 
 
隣の芝は青い精神で、ゴリゴリ反応開発とかやってみたくなる。でもあちらはあちらの闇があるのだろうな。
 
 
 
先輩がた皆が口を揃えて言っていたけれど、うまくいく研究はしんどくないんですよ。
うまくいかないから皆病むんですよ。
 
 
 
あたし成績が良かったら博士進学を検討したかも。こんな楽しい実験をあと3年も続けられるなんて!
しかし、それは今修士3年という、気楽で仕方ない立場にいるからそう思うのかもしれない。
他のメンバーよりも経験値はあるから研究はゴリゴリ進められるし、その上で博士に求められる責任は無いし、皆にうっかり「姉さん(姐さん)」とか呼ばれていい気分になれるし、ライバル意識を燃やしすぎちゃってしんどい同期もいないし、最高の環境ですよね。
 
実験大好き♡実験楽しいなぁ♡
でも体がくさいのがいや。 
 
 
思いつくままに会話しました。
以上。