大学院生の引きこもりが3年かけて卒業を目指す日記

なんとか卒業して社会人になってしまったのでタイトルどうしようか検討中。大学時代の専攻は有機化学のすみっこ、今は混ぜ物系高分子材料メーカーの新入社員です

簿記2級ネット試験は当たりの問題が出るまで何度も受けるが吉

会社が取れというので簿記2級を取得した。ちなみにネット試験である。

テキスト代も試験代もすべて会社が負担してくれて、講義動画も見放題で、月一で研修もしてくれる至れり尽くせりな対応で、あとはお勉強するだけであった。

 

 

私の会社は素材メーカーで、化学専攻の技術系総合職で研究開発を行う予定で入社している。

簿記なんて全く知らなかった。

合格体験記というか、雑な日記を記しておこうと思う。

「今後簿記を受ける人の参考に…」といった方向ではなく、当時は私はこう思っていた、という私のお気持ちを記した日記である。

 

 

 

簿記3級取得:問3のB/S P/Lの書き方さえ身に着ければ楽勝

修士2年の12月に「簿記取ってくださいね!」と言われ、自宅にごそっとテキストが送られてきた。

「1月に最初の講義やります!3月には2級の講義を行うので、それまでには3級を取得して2級も勉強始めておいてね!」と言われた。

 

修士2年の冬なんて修論に向けて泣いている時期である。正直修論に向けて行う作業以外に費やす時間的にも心理的にもそんな余裕はない。

でもやらないわけにはいかないので、正月休みを潰して勉強した。前半の仕訳は面白かったが、最後の決算の部分は訳が分からなかった。

正月休み明けから2月末の修論草稿提出までは一切簿記の勉強をしなかった。

講義で解いてきてね、といった問題があったが一切手を付けずに講義に臨んだ。

この時期は修論とか私の仕事のできなさとか修論が終わらん丸なこととか自分へのふがいなさとかプライド折れてずたずたとか引っ越し準備のストレスとかほか諸々で何にも記憶がない。当時のことを思い出そうとすると未だに涙が出る。

 

 

 

本格的な勉強は3月になってから一週間で3級の資格は取れた。

簿記3級の取得の戦略は、大問2は捨て、大問1の仕訳問題と大問3の決算問題を完璧にすることである。

適当な仕訳アプリを入れて通学時間にひたすらこなして仕訳問題を出来るようにする。

決算問題のうち、いきなりB/S P/Lを作る問題(最も難しい)を4日連続で同じ問題を解いて丸暗記したら、ほかの決算問題も解けるようになった。

5回くらい模擬問題を受けたらすべて80点以上だったので、これはいけるやろと受験した。

本番の大問2は備品の減価償却費の問題と補助簿の問題で、全然解けなくて4点とかだったが、ほかがほぼ取れていたのでギリギリ70点で受かった。

 

 

簿記3級の勉強でつらかった点。

・新しい概念の習得。資産/負債/純資産とは?収益/費用とは?

・いろいろな仕訳用語を理解すること。それが5つのカテゴリのうちのどれに入って、つまり仕訳の借方貸方どちらに書くのかを体で覚えること。

・決算整理仕訳。特に貸倒引当金の差額補充法と未払費用、前払費用、未収収益、前受収益。(おそらくこの2つは学習者がつまずく定番。)両者はどの決算問題にも出題されたので、解きまくってやり方を体で暗記した。貸倒引当金については本当に意味も分からず暗記していて、2級の勉強で引当金の項目を習ってから仕組みを理解した。費用・収益の方は、前払費用と未収収益は後々お金が入ってくるから資産で、未払費用と前受収益はのちにお金を払わなければいけない義務が発生しているから負債で…といちいちめっちゃ考えて書いた。ぼーっと解いていると間違えた。

・決算整理仕訳を財務諸表に落とし込むやり方。テキストと講義動画を見ただけでは全然分からず、研修で講師と一緒にB/S P/Lを作ってみてようやく理解した。

何がなんだか分からない段階ではテキストの解答を見ても解読するやる気が沸かないし読んでも分からなかった。

 

逆に言えばこれらが分かってしまえばあとは楽勝だった。取ってしまえばだからこそ言うが、別に難しくないね。

 

 

簿記2級:連結は捨て、当たりの問題が出るまで何度も受けるが吉

上記のように思う理由

・現在はネット試験で受験できる。ネット試験はテストセンター各所で毎日のように行われており、短期間で何度も受けることができる。

・簿記2級は出題範囲が広く、それゆえ簡単な問題と難しい問題の幅がある。

・特に連結が出るか出ないかで難易度の差が激しい。しかし最近は連結は大問2のみの出題となり、しかもその頻度は高くない。

したがって何度もネット試験を受験し、大問2で簡単な問題が出る回にあたるまで繰り返すのが最も最短で合格できると思う。

 

 

以下日記。

3月半ばに簿記3級を取得し、2級の勉強を始めた。勉強期間2ヶ月で5月中旬に2級を取得した。

そうか、すごい長らく勉強したつもりでいたけど、たった二ヶ月しか勉強していないんだな…。でもまあ3級の勉強開始が1月だったから、そう思うと結構長いか。

 

受けてから思うが、連結会計が難しすぎて一度勉強の心が折れたので、学習者は商業簿記の個別論点の勉強の次は、先に工業簿記の勉強した方がいいのではないだろうか。

 

工業簿記は楽しかった。総合原価計算とかパズルのようで楽しすぎて笑った。

少しややこしいな、と思ったのは仕損の処理と製造間接費配賦差異の分析図くらいで、あとは楽勝だった。

 

3級から2級になってより求められる能力は日本語の読解力だなと思った。特に工業簿記。仕訳問題も問題文が長くなり、その長い文章から適切な情報を抜き取って記述する能力。最初2行だけ読んで仕訳するとそのあとに「ただし~」と追加処理があって間違えたりとか、基準操業度は分析図のここに書くと分かっても、それを問題文のどこに書いている情報から読み取ればいいのか分からない、とか。

 

 

 

他の簿記を取得した同期や先輩方の話を聞いて思うが、簿記2級は出題範囲が広い分、簡単な回と難しい回の差が激しい。

私が受けたときは初回でたまたまSSRに簡単な問題が出た。大問2に連結も出なくて簡単な株主資本等変動計算書の問題だった。大問3も3級とほぼ変わらない損益計算書の問題ですらすら解けた。工業簿記も私の苦手とする仕損の処理と製造間接費配賦差異の分析図も出ず、どの問題もほぼ満点を取った。

 

 

 

研究開発職だが簿記2級を取ってよかったと思うこと

・会社の目的としては、今今すぐ役に立つというよりも、将来管理職とか事務系職種に異動になった際に訳に立つように今のうちに取っとけという意図なので、正直今すぐ役には立たない。それでも簿記を取ってよかったなぁと思う瞬間は、入社して数か月だが思う。

・我々は製造業なので、製造業会計、まあつまり原価計算を理解しておくことは必要だと思う。材料費・労務費・製造間接費の関係とか、固定費と変動費の関係とか。製品の開発を行う際にはその原価と利益を考えながら行う必要があるのだ。原料費だけでなく製造の労務費は結構馬鹿にならないので、製造を楽にするような改善を行うと労務費が大幅に減って原価が安くなったりすることを実感した。

・会社の経営状況が分かるようになる。売上総利益と経常利益、営業利益、当期純利益の違いが分かる。就活していたときは売上高くらいしか分からなかった。

 

 

 

というわけで、以上日記である。

眠くなってきたのでここらでおわり。