大学院生の引きこもりが3年かけて卒業を目指す日記

なんとか卒業して社会人になってしまったのでタイトルどうしようか検討中。大学時代の専攻は有機化学のすみっこ、今は混ぜ物系高分子材料メーカーの新入社員です

就活後記:化学メーカー研究開発職

(研究室の後輩へ向けたものの転載。だらだら書きました。すみません。)

 

 

 

  • 先輩を頼ることについて

就活が終わった先輩と言うものは、後輩にそのノウハウを伝授したくてたまらなくてウズウズしているものですから、頼りに頼りまくるべきです。就活未経験者にとっては何が何やら分からないことでも、経験者には常識なものです。「就活ってどんなかんじでしたか」「今何をやったらいいですか」「今度●●会社の説明会行くんですよ」「研究概要を添削して欲しい」など、べらべら相談するべきだと思います。

 

  • 就活に関する意識、私の後悔

(私が以下のように思っただけなので、皆さまはそう思わないかもしれない。)

・中沢が先輩に頼りまくっているのを見て、私の代は幸運にも先輩方沢山いたんだからもっと頼ればよかったなと思いました。

・それから、別に化粧品や文系就職するひとたちだけが就活を頑張っていいなんてことは無いんだなーと理解しました。化学メーカーの研究職でも、きちんと就活を頑張って準備をすることはちゃんと評価されます。もちろん研究をきちんと頑張ったことも評価されます。

・あと、「私の思う就活の軸、企業選びの価値観が間違っていたらどうしよう」と常に恐怖していましたが、別に恐怖する必要はなかったなと思います。もちろん本当にとんちんかんだったら困りますから、ある程度キチンとリサーチして、様々な先輩諸氏や企業の方などのお話を聞くべきだとは思いますが、それを受けて私が思ったことに、ある程度の信頼を置いていいんじゃないかなと思いました。「今の私の価値観を信じていい」というか。間違ってたなと気づいたら、昔の私バカだったなと思って転職すればいいというか。もちろん転職も楽ではないのでそうならないに越したことはないのですけど。

・一般に孤独での就活は病みますね。様々な人と協力して就活をやると効率がいいし、病まないし、頓珍漢な努力をすることが減らせると思います。

 

 

 

  • 私の志望した企業

 いわゆる素材系ばかり見ていました。高機能性樹脂、もしくはゴリゴリの有機合成系(農薬や医薬原体など)を一応希望していました。エクセルの企業研究一覧ファイルに、いわゆる私の企業選びの軸が載っています。

・私はB to Bがいいという強い希望がありました。本音を言えば、「B to Cを希望する学生が多いからその逆張り、安定志向、マーケティングに毛嫌いがあるため」、あたりが理由なのですが、建前としては、「取引業界が幅広いためイノベーションがより多くの業界へのインパクトに繋げられる」とか適当言ったような気がします。

・化学業界以外も見たほうがいいのか…?と思いつつ全然見なかったので、そこは余り参考になりません、すみません。

 

 

  • キャリアカウンセラーの利用

キャリアカウンセラーは美容師と一緒で、同じ人に何度も通うことで初めて意味を発揮すると思います。何回も面談をして、私のひととなりや、私が本当に伝えたいことを理解して貰った上でESの添削をしてもらうと短時間でいい添削をしてもらえます。夏くらいに一度利用することをお勧めします。

それから、(皆さんは昔から分かっていたかもしれませんが)、カウンセリングは予習と復習が大事です。授業と一緒です。特に予習。事前に「今日は何を相談する」か決めておく(台本を紙に書いておくとなおよい。正直この作業がカウンセリングの8割だと私は思っている)、カウンセリングが終わってすぐ、相談内容を忘れないうちに記録しておき、次のカウンセリングまでにやらなければいけないことを確認する、このサイクルをきちんと回すことが大事だなと感じました。

 個人的には、タイムキーパーとして就活のプロがいたことはとてもよかったです。就活ってやらなくても教授に怒られるわけではないで、私は就活中しょっちゅうモチベーションが落ちました。「次のカウンセリングまでにここまで進めると宣言してしまったからやらないとカウンセラーさんに怒られる…!」というプレッシャーがモチベーションになっていました。

 

【私がキャリアカウンセラーの利用した流れ】

・自己分析

私が学生時代に頑張ったことなどを適当に羅列して、「これらのエピソードから見えるあなたの長所は○○や○○や○○ね」と言ってもらう。

私は具体的には、粘り強さ、執着心、負けたくない、人のために頑張れる、人の役に立てるのが嬉しい、人のサポートが好き、与えられた役割を全うする、コミュニケーション力、幅広い年齢層相手にきちんとコミュニケーションが取れる、人のいいところを見つけるのが上手、期待に応える、断れない、責任感の強さ、愚直、まっすぐ、真面目、などとたくさん挙げてもらいました。自画自賛はしづらいですが、人から言われたことなら堂々と話せますからね。

・企業分析

私が調べた各企業の特徴・印象を見てもらい、優先順位を整理する。企業調べは四季報がおすすめです。

・書類添削

そんなこんなしていたら選考が始まってしまったので、ガクチカ、自己PR、志望動機を書いてみる。そして添削してもらう

・面接練習

 

といった流れで利用しました。私が弱音を吐くと叱ってくれ、励ましておだててくれるいいカウンセラーさんでした。

 

 

個人的にインターンという言葉は嫌いなので使わずに話します。1-2日の期間のものをインターンと呼んでほしくない。

個人的には、企業主催のイベントは積極的に参加するといいと思います。参加したのが無駄だったかどうかは参加してみないと分かりませんから、迷ったら参加すればいいと思います。特にwebだと気楽に参加できるので、本当にいい時代になったと思います。

私はいわゆる座談会は好きでした。20社以上参加したと思います。ESや面接のときのネタ作りに非常に役に立つので、是非参加するといいと私は思います。

この手のイベントも予習復習(特に復習)が大事なので、参加しっぱなしにはしないでください。私は鉄板質問を全ての企業にして、その返答で各企業を比較していました。

 

 

 

  • 事前に行うといいこと

【6-7月】

・就活サイトの登録

マイナビリクナビ、キャリタスUC、化学系学生のための就活、あたりを登録しておけばとりあえずいいと思います。

ついでに。クチコミサイトもいくつかあります。私はみん就をよく利用していましたが、unistyle、openworksあたりが個人的に好きです。気に入ったのを使ってみてもいいのではないでしょうか。とはいえ私は病むのであまり見ませんでした。

インターンシップエントリー

マイナビリクナビインターンシップエントリーが6/1だと思います。化学メーカーなどの気になる企業を片っ端からエントリーしましょう。企業の個別マイページの作成のお知らせや、夏インターン参加のお知らせが来ると思うので、それに従って作業をしましょう。企業のピックアップは四季報を見ながら行うのがおすすめです。業界地図、ものづくり図鑑などもおすすめ。

 

【9-12月】

・秋の様々な就活イベントの参加

研究との両立が大変だと思いますが頑張ってください。

エントリーシートを書く

・研究概要を書く

・良いなと思う会社が見つかったら、過去の先輩のES設問を見てみるといいと思います。特殊な設問があるなら事前に考えておけます。説明会なども、ESで何を聞かれるかを念頭に聞くと効率がいいです。

 

【1-2月】

・冬の様々な就活イベントの参加

・早い会社は選考が始まります。特に最近は早期化傾向なのでそのような企業は増えると思います。

・私は1月からコアタイムの4割程度しか実験に割いていなかったし、2月はほぼラボにいなかったです。「先輩にどう思われるか、先生に怒られるんじゃないか」は全く気にしなくていいです。先輩は「頑張っているな」くらいしか思いません。(教授はよく分かりません)「自分がやりたいようにやっている」が大事だと思っています。それが、後悔のない就活につながると思います。一般に、M2の1年間の過ごしやすさよりも、今後40年の社会人人生を見て活動すべきだと言われています。

 

私は今年運よく早期選考で内定を頂きまして、2月末で就活を終えました。3月以降については、経験者に聞くといいです。

 

 

  • ESについて

早く書くに越したことはないです。12月までに、後はコピペだけに仕上げておくと非常に楽です。最初草稿を仕上げるのが一番大変ですから、早めにやっておくといいと思います。私は本当に自信が無くて書けなくて草稿は先輩にほぼ書いてもらう形で書きました。

一般に沢山の人に添削してもらうといいと言いますね。私は結局主にキャリアカウンセラーと、ごく少数の先輩に添削してもらいました。

志望動機以外のESは全企業でほぼコピペしましたし、志望動機もほぼほぼコピペしました。

 ガクチカ、自己PRは3つくらいエピソード別に用意しておいて、企業に合わせて使用すればいいと思います。私は「研究」「学部の勉強」「アルバイト」「(ネタ切れなら)サークル」と作っていました。

 我々が思っている以上に、学業や研究のエピソードは技術職としては評価されるのだ、と村上はおっしゃっていました。

 ガクチカ、自己PR以外に、ESや面接でよく聞かれるので考えておいた方がいい設問は、以下かなと思います。余裕があれば考えておくと楽だと思います。

・短所(一般に長所の裏返しか、対策をセットで書くべきと言われています)

・自分を1言で表すと

・この大学の理学部化学科を選んだ理由、今の研究室を選んだ理由、今の研究テーマを選んだ理由:理由がどうとかというより、論理的に言えるかどうかを見ているように思えます。

・就活の軸(個人的に大事だと思う。難しいけど。)

・困難にぶつかったこと、乗り越えた経緯、そこでの学び

・誰かを巻き込んで成果を挙げたことはあるか

・苦手なタイプ

・入社後5年後、10年後は何をしていたいか

 

 ESは、初めから400字書こうだとか、フレームワークに沿って書こうだとか思わない方がいいです。私のESに関する主義は、「PREP法を満たせていれば何でもいい」なので、比較的好きに書いていいと思います。最初は散文で好きなように書いた後、文章を整えればいいと思います。文章を整えるのはキャリアカウンセラー等プロの方がよほど上手ですから、そちらに(特に最初は)お任せしていいと思います。私のガクチカのうち一つは、ブログ記事から文章を修正して利用しました。そのくらいの、熱量がこもった文章の方が私は好きです。

*PREP法:P=Point(結論)R=Reason(理由)E=Example(事例、具体例)P=Point(結論を繰り返す)の順番で話す、プレゼンテーションの方法。

 

ちなみにESに利用したブログ記事はこれ。大学の実験レポートの項を、多少文章をいじってそのまま使用しました。

ch2cl2.hatenablog.com

 

  • 研究概要について

 技術系総合職の面接は、大抵「技術面接」というものがあり、技術系の社員に向けて自分の研究内容をプレゼンし、それを元に面接を行います。技術系での就職ですから研究概要はやはり大事です。A4 1枚、2枚、スライド形式(5分程度)の3つを最終的に仕上げる必要があります。A4版はES提出の時、スライドは面接のときに必要になるので、先にA4版を作ればいいのではないでしょうか。スライドが必要なのは全化学系企業のうち体感で半分くらいですが、いきなり作れと言われて1,2日で作れるものではないので、事前に作っておくといいと思います。

 しかし私は「どのような研究概要がいい研究概要なのか」についての哲学を持たないまま結局就活を終えてしまいました。助教の先生とかが多分お詳しいので聞くといいと思います。

 私は研究概要をver.30くらいまで修正しました。1年目でver.17くらいまで、残りが2年目です。

 

  • 推薦について

学校推薦と、教授推薦/自己推薦があります。推薦は基本1社しか出せませんし、もし内定を頂いたら絶対に行かなければいけませんが、出した方がもちろん通りやすいですし、少なくとも選考ステップが最速で行われるので、出したい企業が決まっているのならば絶対に出すべきだと思います。

 まあどこに推薦出すかが難しいのですけどね!推薦で決まるのが一番楽で早いです。私は結局推薦を利用しなかったのでよく分かりません。すみません。

 

 

  • 出てよかったなともう学内イベント

・学内説明会

・あさがくナビ主催の模擬面接:集団で行うので他の学生の面接の様子が見られるのがとてもいいです。一般に面接は場数がモノを言うので経験しておいた方がいいです。

 

 

個人的にはあんなもん足切りなので適当でいいと思います。うちの大学に受かる基礎学力・情報処理能力を持っていれば大丈夫です。

Web型は皆と協力したり、過去問を利用したりするといいのではないかと思います。

テストセンターに赴いて行う形があるので、その対策だけでもちらっと行っておけばいいのではないでしょうか。テストセンターは基本SPI、たまにC-GABです。ただし昨今のコロナで減少傾向にある気がします。

化学メーカーは「玉手箱型」のwebテストが多いです。問題はGAB, CAB型と同じなので、もし対策したければその手の本を読めばいいと思います。

 

 

  • 業界・職種について

私は結局化学メーカーばかり見ましたし、他の業界・職種はほぼ見ませんでした。しかし一般に、幅広い業界を見たうえで業界を絞るべきだと言いますね。

「仕事が出来る」人は、化学メーカーでない業界・職種の方が輝けるのではないかと思います。修士の専門性など大したことではないので、関係ない仕事につく学生は大勢います。

 

 

私は2度と新卒の就活はやりたくないですが、もう一度やりたいという猛者もたまに聞きますね。

 

 

 

 

とりあえず以上。